白内障とは
白内障とは
目のレンズの役割を持つ水晶体が濁る病気です。水晶体が濁り始めると、水晶体で光が散乱するため、かすんだり、ものが二重に見えたり、まぶしく見えるなどの症状が現れます。進行すると視力が低下し、眼鏡でも矯正ができなくなります。進行した白内障に対しては、濁った水晶体を手術で取り除き、眼内レンズを挿入する方法が一般的に行われます。
白内障手術のタイミングは、年齢や白内障の進行度だけで決まるものではありません。見えにくさによって日常生活にどの程度支障が出ているかが、手術を検討する大切な判断基準となります。
これらの症状がある場合、白内障が原因で視力が低下している可能性があります。
白内障による視力低下は、眼鏡の調整だけでは改善しないことが多くあります。視力検査の数値だけでなく、日常生活で不便を感じているかどうかが、白内障手術を検討する重要なポイントです。
白内障が進行すると、眼底検査が行いにくくなり、緑内障や糖尿病網膜症など他の目の病気の診断や治療に影響を及ぼすことがあります。そのため、症状が軽度でも、医師の判断により早めに手術を勧める場合があります。
初期の白内障で日常生活に支障がない場合は、定期的な診察を行いながら経過観察が可能です。ただし、見えにくさを我慢し続けることで生活の質が低下することもあります。白内障手術のタイミングに迷われた場合は、お気軽に眼科へご相談ください。
手術前に診察させていただきます。白内障手術および手術に向けての準備、生活の注意点などを説明いたします。その際、手術同意書をお渡しします。
決定した手術日の3日前から、眼内のバイ菌量をできるだけ少なくするため、抗生物質の点眼を開始します。1日3回、必ず点眼してください。
手術前の制限はとくにありません。運動・食事・入浴など普段通りにお過ごしください。
手術後は入浴や洗髪の制限があります。前日のうちにゆっくりと入浴(洗髪)されることをおすすめします。
ご来院

検査・手術前準備

手術

手術終了

手術自体は通常十数分程度で終了いたします。
準備や消毒なども含めて15分〜20分程度で退室していただけます。
リカバリー室にて休憩

休憩していただき、体調などを確認します。
術後の説明

看護師が術後の生活や、術後点眼、患者様専用の高橋眼科緊急連絡先などをご説明いたします。
ご帰宅

全身状態の安静を確認し、帰宅していただきます。
痛みはほとんどありません。手術時間10~15分程度です。
眼球を切開し、水晶体の前嚢を切り取る。

水晶体の核と皮質を超音波で砕き、吸引して取り出す。後嚢とチン小帯は残す。

残した嚢の中に眼内レンズを挿入する。




設定した距離(近方、遠方、もしくは中間距離)がもっともクリアに見えてコントラスト感度良好です。メガネを併用してピントを合わせます。
近方:裸眼で手元30cmくらいの距離が最もピントが合います。もともと近視でメガネをかけることに支障がなく、長時間の近業など手もとをよく見る生活スタイルの方など。
遠方:裸眼で5m以遠にピントが合います。運転のお仕事の方、旅行、ゴルフなど遠くを見る機会が多い方。
中間距離:裸眼で1~2mにピントが合います。家でテレビを観る、家事をするなど、在宅時に最も見やすい距離。



多焦点眼内レンズ(3焦点)
2つ以上の距離にピントを合わせられるレンズです。
30〜40cmの「近方」、1m~2mの「中間距離」、5mより遠くの「遠方」といった3つの距離にピントを合わせる「3焦点」の多焦点レンズが主なものです。眼内レンズに同心円の段差を持たせて近方、中距離、遠方の光を振り分けて網膜に焦点が合うようになっています。術後は85%程度の患者様がメガネなしで生活できます。
同心円状の溝があります。

多焦点眼内レンズ(EDOF)
中央に特殊構造があります。
光が分散されるため鮮明さがやや損なわれ、夜間は光がにじんだり、ギラついて見えることがあります(ハロー・グレア現象)。夜間の運転がしづらくなることがあり、タクシー、トラックなどの職業運転手さんは適さないとされています。
見え方の鮮明さ、コントラスト感度(明暗を識別する感度)が低下し、「何となく見えづらい」と感じることがあります。多数の方は気にならない程度ですが、見え方にこだわる方、神経質な方、鮮明な見え方を要求される職業の方(写真家など)は適さないとされています。
すべての近方の対象物に焦点が合うわけではないため、近方をはっきり見る必要のある職業の方(歯科医、デザイナーなど)は適さないとされています。
近方、中間距離、遠方の光が眼内レンズによって振り分けられて同時に網膜に焦点が合った像を「脳の視覚中枢」によってそれぞれの距離の像を見分けることにより眼鏡をかけなくても見えるようになるわけですが、中枢適応ができない方がまれにいらっしゃいます。
眼底出血などの網膜の病気、緑内障で視野の悪い方など、他の目の疾患を合併していて視力が低下している場合は使用できません。
多焦点眼内レンズは「老眼を治す」ために使用するものではありません。眼鏡をかければ近くも遠くも不自由なく見える目の方が、白内障手術を行って多焦点眼内レンズを使用して老眼を治し、眼鏡をかけなくても近くも見えるようにする、という使用法はありません。
以上の多焦点眼内レンズの注意点をご理解いただけない場合は多焦点眼内レンズを使用することはできません。
ハロー・グレア有り
ハロー・グレア無し
焦点の合う範囲を拡張するタイプの多焦点眼内レンズです。コントラスト感度を損ねず単焦点眼内レンズと同等の鮮明な見え方を得られ、ハロー・グレア現象を生じることなく、近方60cm~中・遠方まで焦点が合うようになります。おおむね60cmより近方は近用メガネが必要となります。
なお、単焦点レンズ、多焦点レンズ、いずれの場合も、乱視が一定以上あり術前検査で適応と判断された症例は、当院では全例乱視を矯正するトーリック眼内レンズを使用しています。乱視が全くなくなるわけではありませんが大幅に減るため、視力満足度が改善します。
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